● お子さまに多い主な病気 ●
*ヘルパンギーナ*
のどに発疹が出て痛くなるのが特徴的な流行性の病気で、突然の発熱ではじまります。流行のピークは初夏であり、いわゆる夏かぜの代表です。 集団生活をしている幼稚園児や保育園児に目立つ病気です。
【原因】
病原はコクサッキーウィルスA群、コクサッキーウィルスB群、エコーウィルスなどのウィルスです。
病原は複数あるので何回も罹ることがありますが、段々軽くなり、大人が罹ることはまれです。潜伏期は2~5日といわれています。
【症状】
高熱が1-3日続きます。
のどの奥に小さな水疱が多数出て、痛みのために食欲が落ちます。
のどが痛いため唾液を飲みにくく、よだれが増えることがあります。
不機嫌、よく眠らない、泣くなどの不定の症状が見られることもあります。
吐気や軽度の下痢も伴うことがあります。
【治療】
ヘルパンギーナを治すための特別な治療はありません。
熱を下げたり、痛みを和らげたり、といった対症療法が中心となります。
発熱が続くときは、脱水にならないように水分摂取を心がけましょう。
通常は自然に治る病気ですので高い熱が出ていても原因がはっきりしていればあまり心配は要りません。幼稚園や学校は熱が下がるまでお休みしましょう。 まれに髄膜炎、脳炎、心筋炎などの合併症を起こすことがありますので、ぐったりして元気がない、頭痛を訴えて頻回に吐く、といった強い症状が見られるときは早めに受診してください。